うつの旦那を持つ妻の心得~「夫がうつ病、妻は辛いよ」というあなたに~

うつ病の夫を持つ、妻の心得とは??
目次
今日は、台風18号が日本列島を横断中。大きな被害が出ませんように。
私の旦那さんがうつ病の診断を受けたのは、2012年の1月でした。
それから、5年以上が経過しました。
この5年間で、私の人生は大きく変わりました。
山あり、谷ありで、「うつ病君」(夫のうつのことを客観的にみるために、旦那さんと一緒にうつ病のことを「うつ病君」と呼んでいます)に色々と教えていただき、最近は次第に、うつ病君が遠く離れていくのを感じています。
今日は、うつの夫を持つ妻の心得として大切なことをまとめてみました。
①我慢しないで!まずは、今自分の中に溜まっているものを吐き出そう~
うつ病で苦しんでいるのは夫本人です。
病気は何でも全て同じ。病気である本人しかその苦しみを感じることはできないし、本人が一番つらい。
そして、同じくらい大切なのが、その病気の本人を支える家族も、本当に辛いということ。
私はいつもこのブログに書いていますが、夫のうつ病が良くなるためには、妻が元気であること、妻が幸せであることがとっても重要な要素になります。
夫がうつ病の妻が、「自分が頑張らないと、自分が我慢しないと。」、「夫のため、子どものため、自分が頑張らないと。」そんなことがばかり考えて、妻が我慢して我慢して我慢して、頑張っていたら…
妻は元気や幸せからはどんどん遠のいていきます。
そして、そんな妻を見て夫はどんどん自分を責めて、うつ病の回復から遠のいていきます…。
数年前の私は完全にそうでした。
旦那さんが良くなるように、と、無理して頑張っていることが、結果的に旦那さんの病気の回復を妨げることになっていました。
夫がうつ病で、仕事に行けなくなると、経済的に苦しくなって、妻が仕事も家事も子育ても頑張らないといけなくなったり、甘える相手がいなくなったり、周囲の人の偏見の目にさらされたり、人に相談できなかったり…
うつ病の夫を支える妻は、本当に辛いこと、いっぱいあると思います。
まずは、それをぜーんぶ、吐き出しちゃいましょう。
本人に向かってじゃなくて、一人の時に、紙に書いたり(書いた後はびりびり破って捨てるとよいですよ!)、お風呂でつぶやいたりするんです(^^)
・私だって辛いんだーーー!!!
・仕事辞めて家のことだけしていたい!!
・好きな洋服いっぱい買いたい!!
・習い事したい!!
・旦那さんに思いっきり甘えたい!!
・自分のことも心配してほしい!!
・自分のことをちゃんと見てほしい!!
みたいな感じで。
何でもいいんです!
自分が今心の中で思っていること、感じていること、ぜーんぶ。
怒りも悲しみもぜーんぶ。
ぜーんぶ吐き出したら、優しい顔をした女神様、もしくは理想のお母さんを思い浮かべてください。
その女神様(お母さん)が、あなたの頭を撫でで、
「よく頑張ったね。ほんとに良く頑張ったね。辛かったね。」
そう言ってくれるところをイメージしましょう。
本当に、あなたはよく頑張った。すごい!!
自分をたくさん褒めて、労わってあげましょう(^^)
②旦那さんと、お話しよう。
自分の中の、我慢していた色んな気持ち。
全部吐き出せましたか??
吐き出したら、次は、旦那さんとのコミュニケーションです。
〇夫が、うつ病になって、どんな気持ちなのか。どんなことで辛いのか。日々、どんな気持ちで過ごしているのか。
きちんと訊いたはありますか?
うつ病の時って、人と関わるエネルギーがないので、うつである夫の方から妻に、「僕はこんなことを感じているんだよ」、みたいな話はほとんどして来ないと思います。
だから、私も旦那さんの気持ちは勝手に想像したり、何を考えているのか分からない、という状況が普通になっていました。
しかし、まずは、お互いが何を感じているのか、何を考えているのか、ちゃんと声に出して確認し合う。
この基本的なコミュニケーションがとっても大事。
冷静になって、きちんと夫に関心をもって、相手が、うつ病になってどんな気持ちなのか、ちゃんと訊いてみましょう。
もちろん無理に訊きだす必要はありませんが、雰囲気を見て、お話してくれそうなときに、是非訊いてみてください。
自分を知ろうとしてくれることに、不愉快な気持ちになる人はあまりいません。
そして、旦那さんが本当に感じていること、考えていることを聴けたら、次は自分の気持ちも話してみましょう。
自分はこんなことで、こんな気持ちになった、こんなことを感じて辛かった、など、自分が感じたことは、相手を責めるのではなく、素直に話したら、旦那さんも、そうだったのか、そんなことを感じていたのか、と聴いてくれると思います。
基本的なことなんだけど、毎日一緒にいる夫婦だからこそ、いつの間にか疎かになる、コミュニケーション。
知ったふりをしたり、勝手に決めつけずに、ちゃんと話をする。
近くにいる家族こそ、これが一番大切です。
私は旦那さんの気持ちをきちんと聴いて知ったことによって、旦那さんが仕事に行けないことで、腹が立ったり、さぼろうとしてるんじゃないか、みたいな疑いの気持ちにはならなくなりました。
うつ病は、周りから見ると怠けたり、自分に甘いように見えがちな病気なので、家族からでさえも勘違いされやすい病気です。
だからこそ、ちゃんと本人にしか分からないことを訊いてあげること。
そして、自分にしか分からない自分の気持ちも伝えること。
そうやってお互いの理解が深まると、余計な喧嘩やストレスがぐーんと減りますよ(^^)
③夫のうつのせいじゃなくて、実は全て自分の問題。
そして最後に、とっても大事なお話。
今、夫がうつ病になって、大変。辛い、きつい。そんな現実が目の前にある人。
それは、実は、旦那さんのせいじゃないんです。
私たちが現実だと思って見ている今目の前に広がっている世界は、自分が創り出している世界なんです。
人は、自分で創り出した世界しか見れない。
これは決して、旦那さんがうつ病になったのは、あなたのせい、という意味ではありません。
自分の思考が、現実を創り出すんです。
〇例えば、私の場合。
私は、小さいときから両親に、「頑張ること、努力すること、我慢することが大事だ」と教わってきました。
周りの人に迷惑をかけてないけない、悪いことをしてはいけない、お行儀よくしないといけない、勉強ができないといけない。
時に厳しく時に優しく育ててもらい、高校生の頃には、自分で計画的にコツコツ勉強して大学に入ったり、希望の就職先に就職できたりして、自分でも、よく頑張っていたと思います。
でもそんな自分の中に刷り込まれたルールで、いざ社会に出たら、大変なことがいっぱい。
いつも自分を責めたり、怒られたらどうしようとドキドキしたり、評価を気にして、良い子でいることに必死になって、ストレスでしょっちゅう身体を壊していました。
そんな中、今の旦那さんと出逢って、自分のストレスを彼にいっぱい受け止めてもらっていたんです。
もうその時点で、自分の生き方には無理があったと思います。でも私はそのことに気が付かなかった。
彼に依存することで何とか自分の幸せを保っていた私ですが、その彼が大変な部署に異動になって、仕事を頑張っていた矢先に、うつ病になってしまいました。
そして、彼がうつ病になった後は、今度は過剰に旦那さんを自分が支えないと、とまた頑張って、
「旦那さんは、私が支えてあげないといけないうつ病の夫」という現実を創り続けてきました。
「自分が頑張らないと」、「自分が我慢すれば」、そんな想いが、私が頑張って、人と違う苦労をして、自分が我慢しないといけないような現実を創り出す。(自分「が」、と考える癖は要注意です(^^;)
今考えると、やはり、旦那さんにも、そして私にも、「うつ病」という現実は、来るべきして来たんだなと思います。
私自身が変わり始めてから、ようやく旦那さんはうつ病と本当にお別れしつつあります。
私の辛かった現実は、旦那さんのうつ病のせいじゃなくて、自分が引き寄せて、創り出していたものだった。
今は本当にそのことを実感しています。
まずは自分自身と向き合うこと。
自分らしく生きる勇気を持つこと。
今目の前にある現実は、自分が無意識に選んでいるんだという視点に立ってみること。
そう自分が自分の視点を変えてみた時、自分が本当に望んでいる人生の入り口に立てる。
旦那さんがうつ病になったことは、妻にとって、自分と本当に向き合うチャンスです!
そこから、本当に自分らしい人生を、一緒に創り出していきましょう♪
最後まで読んでいただき、有難うございます。