うつになるのはメンタルが弱いから?

うつ病になるのは、メンタルが弱いから?
目次
よく、うつ病になるのは、「メンタルが弱い」せい、という間違ったイメージを持っている人がいます。
その誤った思い込みにより、うつ病になっても人に相談できなかったり、病院に行くことをためらったりされる方は少なくないと思います。
でも、「メンタルが弱い」、とは、どういう意味なんでしょうか。
例えば、スポーツ選手。一流のスポーツ選手が、大事な場面で本来の力を発揮するために、メンタルトレーニングをされていたりします。
このメンタルトレーニング、つまりメンタルを鍛えるって、どういうことでしょうか??
メンタルは、ただひたすらに苦行を乗り越えたり、辛いことに耐える訓練をすれば、必ず強くなる、というものでもありません。
ある程度の忍耐力はつくかもしれませんが、ただそれだけでは、限界がある場合があるんです。
強いも、弱いも、ない!!
そもそも、私たちがショックを受ける、落ち込む、ストレスを感じるのには、大抵の場合、目の前に起こっている出来事とは別のところに理由があります。
それは、「過去」です。
私たちは、過去の経験や過去に学んだことから自分の中にできたフィルターを通して、今起こってる目の前の出来事を、把握し、解釈しているんです。
例えば、私の場合、大きな声を出すのが苦手です。
それは、私が小さいころに、大きな声を出すと、怒られる、怖いことが起こる・・・
そういう教訓というか、思い込みが潜在意識の中に刷り込まれているので、無意識のうちに、大きな声を出さないようにしてしまうのです。
その内容は、人それぞれ違います。
なぜならみんな、過去や経験が違うから。
みんな自分の経験したこと、過去に起こったこと、親から教わったことから、自分の命を守るためだったり、親から愛されるために、これはしても大丈夫、これをすると危ない、そういったことを頭に刷り込んでいるのです。
緊張する場面も人によって違う。
恐怖を感じる場面、悲しくなる場面、楽しい場面、嬉しい場面、みんなそれぞれ、その感情を感じるポイントや、同じ出来事でも、解釈の仕方が異なるのです。
だから、一概に「メンタルが弱い」なんていう表現で言い表せる人なんていない。
誰にでも、平気で当たり前にできることと、どうしても苦手で出来ないことがある。
ただ、それが人によって違うだけなんです。
「メンタルが弱い」んじゃない。ただ、「違う」だけ!
過去は、変えられる??
では、過去経験したことからできた思い込みや癖は、変えることができないのか?
人の意識は、大きく分けて、顕在意識と潜在意識の二種類に分けられます。
顕在意識は、私たちが普段コントロールできる意識で、潜在意識とはいわゆる無意識の部分です。
そして、顕在意識と潜在意識の間には、膜のようなもの(=「クリティカルファカルティ」)があると言われています。
大体10歳~12歳くらいで、顕在意識と潜在意識の間に膜ができてしまい、大人になると、潜在意識の部分にはアクセスしにくくなるんです。
私たちの意識は実に90%以上が潜在意識で出来ていると考えられていますから、潜在意識の方が力が強く、この潜在意識の中に入っている様々な過去や思い込みや価値観により、私たちは自分の言動や自分から見える現実を、大きく左右されるのです。
しかし、潜在意識とは無意識のことですから、コントロールすることが難しいうえに、大人は潜在意識にアクセスすること自体が難しい!
じゃあ、ダメじゃん!と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
大人でも、カウンセリングなどで客観的に自分のことを見つめることで自分の無意識の中にある思い込みに気づいたり、繰り返し繰り返し取り込むことや、ヒプノセラピーなどで潜在意識にアクセスして、そこから、自分の潜在意識に眠っている過去の経験や思い込みを書き換えたりすることができるのです。
選択肢を増やす、
捉え方を変えるトレーニングをする、
潜在意識の中の過去を書き換える、
そういうことで、ストレスや不安を感じにくくなったり、感じても、うまく対処できるようになるのです。
誰でも、自分の心や体の声を無視し続けて、頑張りすぎて、脳のエネルギーが枯渇してしまうと、うつ病になる可能性はあるんです。
そして、誰でも、人のことを色々と言う前に、自分自身と向き合い、客観的に観察し、見つめ直すことで、もっともっと自分らしく、逞しく生きることもできるようになる。
メンタルが強い、弱い、そんな単純なことではないんですね。
あなたの家族が、うつ病になって、「自分はメンタルが弱いんだ・・・」
そう落ち込んでいたら、「メンタルが弱いんじゃないんだよ」と、教えてあげてください。
まずは、自分の身体や心のことを、正しく理解するすることから、始めましょう!
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